インターネット上で使われる「無能耐性(むのうたいせい)」とは、RPGの「毒耐性」や「麻痺耐性」といった用語をもとにしたインターネットスラングの一種です。
主に「他者(あるいは自分やシステム)の能力の低さ・手際の悪さに対して、ストレスを感じずにやり過ごすメンタルの強さ」を指す言葉として使われます。
理不尽な職場環境や、能力の低い上司・同僚に対する愚痴としての用法。現代社会を生き抜くための「必須スキル」として自虐的に語られます。
FPS(Apex LegendsやValorantなど)やMOBA、スプラトゥーンといった「見知らぬ人(野良)とチームを組むゲーム」で頻出します。味方のプレイに対するイライラを抑える能力として使われます。
スマホゲームなどの「運営」の対応が悪かったり、バグが放置されたりしている状況を耐え忍ぶプレイヤーの心情を表すのにも使われます。
物語の登場人物(特に主人公やその仲間)が、イライラするような失敗を繰り返す展開に対して、視聴者や読者が持つべき心構えとして使われます。
「無能耐性」は、「他人に期待しすぎて勝手に絶望したり、怒ったりして疲弊しないための、現代社会における自己防衛スキル」としてネット上で概念化されています。
怒りやストレスを直接相手にぶつけるのではなく、「自分に耐性がないからだ」「耐性を上げよう」とゲームのステータスのように表現することで、深刻な愚痴を少しポップに昇華させる、ネット特有の面白い言語感覚だと言えます。